義母は非人類(わたし的に)

義両親との突然の同居。同じ人間なんすか?

うなぎ



コロナでお店が潰れます!




買ってください!!




というのがテレビやネットで流行り出した頃、

うちはほとんど影響を受けてないし、

お出かけも全くできないし、

美味しいものをわざわざ食べに行くこともできないから、

と色々理由を自分でつけて、

うなぎを買うことを決定。




静岡のうなぎ!!!!




高い!!!




でもきっと、めちゃくちゃ美味しいはず!




頼んでから一週間ほどして、

明日届きますよー、というメールが。




ステイホームしている息子に、

「明日届くって!!!

冷凍で来るから、すぐに冷凍庫に入れてね!」




とお願いして、仕事へ。




帰宅。




息子「おかーさん!!!

うなぎ、来てるよ!!!!

すぐ冷凍庫入れたよ!!!

今日はうなぎ??!!」





美味しいもの大好きの息子、

テンション上がりまくりである。





「きみが受け取ったの?」




「うぅうん、ばあちゃん。」




「そっか。ありがとう言わなきゃねー。

で、冷凍だから、すぐ食べられないなー。

解凍は冷蔵庫でゆっくりになるから、

うなぎは明日かな。」






「そっかぁ…でも明日たべられるんだね!」




そだねー。」





と、冷凍うなぎを冷蔵庫に入れて、

晩御飯を作り出す。





と。




義母が来た。




「今日はー…一緒に食べていいかな?」





「へ?まだ食べてないんですか?」





「うん、そうなのー。

待ってていい?





「はぁ…

構わないですけど、今から用意するから、

遅くなりますよ?」





「いいわよ、そんなのー!!

じゃ、待ってる!!」





…なんだそのウキウキ感は。





多少訝りながら、晩ご飯を作り出す。




ヒレの塊肉を切ってたたいて、

ジンジャーオニオンソースでいただく。




柔らかくして、じーちゃんでも食べやすく。




サラダとお味噌汁を作ってできあがり。




「じーちゃんとばーちゃん呼んであげてー」




と、息子に声をかける。





義両親登場。




「すいませんねぇ。ふふ。

あ、あれ?あら?あー…」




なんだ????




よくわからんが、とりあえずキッチンを片付ける。




すると、義母のささやき声が。





これ、食べる?」




と、取り分けておいたおかずを、

横にいる夫のお皿に滑らせていた。





え、食べたかったんじゃないの????





いつも自分たちだけで食べるときは、

ごはんによくわからない作り置きの漬物みたいなのを載っけるだけとか、

お茶漬けやら、

小鍋に色々ぶちこんでネコまんまみたいなとか、

とにかく「作る」という行為はほぼない、

なかなかな晩御飯だから、

たまには一汁三菜的なものが食べたいんだ、

と思ったんだけど、

どうやらそうじゃなかったらしい。




つか、待ってるわねー、と言われて、

これいらないわー、

とか言われるって、




なんの苦行???




気分が悪い。





腹立つなぁ、と思いながら食事を終える。





そして、ふと気がついた。





そうか、うなぎか。






受け取ったのは義母だった。




息子と一緒に箱を開けて、冷凍庫に入れたのだろう。





「今日はうなぎだー(^O^)」



とでも息子が言ったのかもしれない。






そう考えるとすべて合点がいく。





うきうきと私に声をかけたこと。




食卓についた途端の落胆の声。








いや、あのね。





うなぎ、あなたたちのじゃないですよ??




と思っていると、

夫に、「じーちゃんばーちゃんが食べるほどは無い感じ?」

と訊いてきた。





いや、そりゃなくはない。





でも、一人が食べる分はもちろん減るよ?





せっかくの思い切ったお買い物なのに。




とは思ったけど、

じゃぁ明日、じじばばの分も出すかー、と、

残してあったうなぎも全部解凍。





ちっ。





なんだかんだ言っても、

自分の親は大事なんだろうな。





次の日の晩ご飯。




豪華静岡のうな丼。




どーん!!!!




義両親は、カレーですらお茶碗に入れるので、

うなぎもお茶碗のごはんに載っけて。




ま、1.5センチ幅✖️2、てとこですな。





どーん




はい。